看護研究ではどんなテーマが取り上げられるの?

看護研究で取り上げられるテーマは日常生活と密接に関連したものが多く見られます。

昨今では、2019年末から始まったパンデミックの影響により、COVID-19について扱ったものが少なくありません。
例えば、「新型コロナウイルスによる運動習慣への影響」や「パンデミックによる孤独感の増大」などが挙げられます。
また、全国的に高齢化が進む中で、年配者層の医療や健康に関連したテーマを取り上げるものも引き続き多くなっています。例えば、「施設内高齢者の尿漏れ対策と紙おむつの有効性」や「認知症患者の症状改善に効果的なケア」などです。どのテーマも看護師の業務に直接関連しているだけでなく、効果的かつ建設的な結論が期待できるものといえるでしょう。

一方で、看護研究のテーマとしてあまりふさわしくない分野もあります。
例えば、医療の現場とはリンクしているものの、看護師の業務とは関係がないテーマについては避けるのが賢明です。例えば、医師や薬剤師だけが担当する業務などがそれに当たります。この場合、結論を導き出すことができたとしても、その後の業務において具体的に実行して有効性を確認することができないのです。こうしたテーマは関心があるとしても、取り上げないのが適切でしょう。

また、明らかに答えがないテーマや意見の衝突を生み出しそうなテーマは、時間だけ消費したものの結局結論が出ないというリスクが高いので、選ばないようにするのが無難です。